昔は嫌いだった

この国に来た時、中国人の印象は悪かった。

声が大きくてうるさい。

アジア人を見ると誰彼構わず中国語で話しかけてくる。

独特の匂いを放つ店。

団体で歩く中国人たちを見ると異様な光景にうわぁ！思った。

所変われば

今住んでいる所には、日本人と中国人はレアな存在である。

ここにはフィリピン人、タイ人、嫌いなインド人が多く住んでいるらしい。

中国人は昔から日本好き。

日本の漫画を小さい頃から観て育った人もいるくらい。

『日本語、少し分かるよ』なんて人もいる。

今考えると昔は『中国語を話す人は、全て中国人』だった。

その中には台湾人、マレーシア人なども含まれていた。

私が嫌いだったのはマレーシア人だった事に気がついた。

この地に来て仲良くなった中国人がいる。

その子と会った時に挨拶をして、ちょこっと話すを繰り返していた。

今はプライベートな事も話すようになったり、物々交換をしている。

彼女からもらったラーメン。

蟹の味がして美味しかった。

『これは中国に行かないと手に入らないんだよ』と

貴重な品なのに私にくれた。

その他にも庭でなったフィジョア、アボカド、手作りの蒸しパンなどをくれた。

私もお返しに私の好きなチョコレート、栗、手作りのお菓子などをあげた。

今日はマドレーヌを作ろうと計画している。

無性にマドレーヌが食べたくなった。

小学生だった頃に初めて作って、両親から『美味しい』と褒めてもらって

『また作って』とリクエストされて度々作っていた。

食べるとバターの香りが広がって、表面はサクサクで中がしっとりする食感は

焼きたてだから味わえる。

流石に焼きたてはあげられないけど、明日渡すつもりだ。